歴史ほっとブレ〜ク

PlaDe

歴史人物年齢学

あなたと同じ歳の時、
歴史上の人物は何をしていたか?
年齢で見る歴史人物ショートストーリー。

二宮尊徳 三十七歳

下野国桜町領の復興。

『手本は二宮金次郎』の歌で有名な二宮尊徳、薪を背負いながら本を読む姿が、まず思い浮かぶ。しかし、尊徳が農政家として村を復興させたという功績は、知る人が少ない。

二宮金次郎こと尊徳、三十七歳の時、彼は小田原藩主により、下野国桜町領の復興を命じられる。金次郎は、全財産を処分して、桜町領へと乗り込んだ。この復興に賭けていたのである。だがその時、桜町領で彼が目にしたものは、荒れ野と化した水田と、水田と同じく気持ちのすさんだ農民たちの姿であった。
「農は人である。村人たちの心をまず揺さぶらねば、村は興せん」
金次郎は、仕事に精を出す働き者を表彰した。それも、村人たち自身に選ばせて表彰したのである。こうすれば、選んだ者も、自分たちで村を建て直すという意識を強く持てるわけである。

さらに金次郎は、村人たち一人一人をよく知り、厳しい指導に努める。朝は一番鶏とともに起きて村を回り、その時起きていない村人をしかりつけたと言う。

こうした努力の甲斐あって、桜町領は数年後見事に復興するのである。

二宮尊徳(1787~1856)

相模国足柄生まれ。没落した自分の生家を再興し、地主となる。藩主の要請により、桜町領を復興。認められて、関東各地の町村の復興に努める。

梟
 

お江戸歩きの聞き語り

あなたの隣の一茶たち

気まぐれタイムトラベル

百人一首にふれる